ペット保険の費用はいくら?犬・猫の月額目安と選び方を解説

🕒 2026-09-10

ペット保険の費用を犬・猫、年齢、補償割合別の公開例から解説します。月額保険料だけでなく、通院・入院・手術の限度額、免責金額、待機期間、既往症、更新後の保険料、請求方法を比較し、家計に合う保険を選ぶポイントもまとめました。

ペット保険の費用目安

ペット保険には全国共通の定額料金がありません。保険料は、犬・猫の種類、犬種や体格、年齢、補償割合、補償範囲によって変わります。

一つの保険商品の公開料金例では、4歳以下の猫は50%補償で月940円、70%補償で月1,190円です。4歳以下の小型犬は月1,210~1,550円、大型犬は月2,280~2,920円となっています。

同じ商品でも年齢が上がると保険料は高くなり、12歳以上の大型犬では50%補償が月9,290円、70%補償が月12,110円です。なお、この商品の新規加入は7歳未満までであり、高齢時の料金は継続契約の場合の例です。

ペット・年齢50%補償の月額例70%補償の月額例
猫・4歳以下940円1,190円
小型犬・4歳以下1,210円1,550円
中型犬・4歳以下1,800円2,300円
大型犬・4歳以下2,280円2,920円
小型犬・9~11歳3,030円3,920円
大型犬・12歳以上9,290円12,110円

上表は特定商品の公開料金であり、業界全体の平均ではありません。ただし、若い猫や小型犬では月額1,000~3,000円前後から検討できる商品がある一方、高齢の大型犬や補償割合の高いプランでは、月額1万円を超える可能性があることが分かります。

年間でいくらかかる?

ペット保険の年間負担は、次の式で概算できます。

年間保険料=月額保険料×12か月+特約保険料

例えば、月額2,500円なら年間3万円、月額5,000円なら年間6万円です。

月額保険料1年間の支払額10年間継続した場合の単純合計
1,500円18,000円180,000円
2,500円30,000円300,000円
4,000円48,000円480,000円
6,000円72,000円720,000円
10,000円120,000円1,200,000円

実際には年齢に応じて保険料が上がる商品が多いため、単純に現在の月額を10倍、15倍しても生涯負担を正確には計算できません。

商品によっては年齢区分ごとに保険料が上がり、一定年齢以降は同額になる設計もあります。FPCの公開商品では12歳以降、PS保険では12歳以上の保険料が一定になる仕組みが案内されています。

ペット保険の費用が変わる主な理由

ペットの種類・犬種・体格

猫は品種にかかわらず同じ料金区分とする商品がある一方、犬は小型・中型・大型に分けたり、犬種ごとに保険料を設定したりする商品があります。

大型犬は若い時点でも小型犬より保険料が高く設定される場合があり、年齢が上がると差がさらに大きくなることがあります。

ミックス犬についても、現在の体重、成犬時の予想体重、両親の犬種など、保険会社によって分類方法が異なります。

ペットの年齢

一般的に、年齢が上がるほど病気や通院のリスクも高くなるため、保険料が上昇する商品が多くなっています。

ただし、毎年上がる商品、3歳ごとに上がる商品、一定年齢以降は同額になる商品など、保険料の変更方法はさまざまです。加入時の安さだけでなく、5歳、8歳、10歳、12歳以降の料金も確認しましょう。

補償割合

ペット保険では、補償対象となる診療費の30%、50%、70%、90%、100%などを補償するプランがあります。

一般的には補償割合が高いほど月々の保険料も高くなります。現在公開されている商品でも、30%・50%・70%、50%・70%・90%、50%・70%・100%など、複数の構成があります。

補償割合自己負担の基本イメージ特徴
30%補償70%月額を抑えて一部だけ備える
50%補償50%保険料と自己負担のバランスを取りやすい
70%補償30%通院や手術時の負担を抑えやすい
90%・100%補償10%以下保険料が高くなりやすく、限度額確認が重要

ただし、70%補償だから動物病院の会計が必ず30%になるとは限りません。補償対象外の費用、免責金額、1日あたりの限度額、年間限度額を超えた部分は飼い主の負担です。

通院を補償するか

ペット保険には、通院・入院・手術を補償する総合型と、入院・手術または手術だけに限定した商品があります。

通院を含むプランは、皮膚疾患や消化器症状などで複数回受診した場合にも利用しやすい一方、入院・手術限定型より保険料が高くなる傾向があります。アニコム損保でも、通院・入院・手術を補償する商品と、入院・手術に限定した商品が分けられています。

保険タイプ主な補償向いている考え方
通院・入院・手術型日常的な通院から高額手術まで幅広い診療に備えたい
入院・手術型入院と手術が中心月額を抑えながら大きな支出に備えたい
手術特化型手術費用が中心突発的な高額手術を重視したい

補償割合だけでは分からない支払限度額

ペット保険を比較するときは、補償割合と同じくらい支払限度額が重要です。

例えば、アイペットの「うちの子」70%プランでは、通院は1日最大1万2,000円で年間22日、入院は1日最大3万円で年間22日、手術は1回最大15万円で年間2回、年間補償限度額は最大122万4,000円とされています。

仮に補償対象となる通院費が3万円だった場合、単純な70%は2万1,000円ですが、1日の限度額が1万2,000円なら、支払われる保険金は原則として限度額までです。

一方、通院・入院・手術をまとめて年間100万円までとし、1日あたりの金額や利用回数に制限を設けない商品もあります。

確認すべき項目は次のとおりです。

・通院1日あたりの限度額 ・入院1日あたりの限度額 ・手術1回あたりの限度額 ・年間の利用日数と手術回数 ・年間補償限度額 ・1回または1日あたりの免責金額

免責金額とは?

免責金額とは、診療費のうち必ず飼い主が負担する金額です。

例えば、免責金額が1回1万円で診療費が8,000円だった場合、保険金が支払われない可能性があります。診療費が3万円で70%補償の場合でも、免責金額を差し引いてから保険金を計算する商品があります。

免責金額がない商品では少額の通院でも請求しやすい一方、保険料が高くなる場合があります。アイペットやFPCの一部商品では、免責金額なしと案内されています。

月額保険料だけでなく、「実際にいくら以上の診療から保険を使えるのか」を確認しましょう。

補償されない費用に注意

ペット保険は、基本的に病気やケガの治療費を補償するものです。健康維持、予防、美容を目的とした費用は対象外になることが多くあります。

一般的な補償対象外の例は次のとおりです。

・ワクチン接種や予防薬 ・健康診断や症状のない検査 ・予防目的の去勢・避妊手術 ・美容目的の歯石除去 ・爪切り、耳掃除、肛門腺絞り ・妊娠、出産、帝王切開 ・サプリメントや健康食品 ・時間外料金、文書料、交通費 ・契約開始前に発症していた病気やケガ

FPCの公開商品では、ワクチン接種、健康診断、去勢・避妊、予防目的の歯石取り、時間外料金などが主な対象外費用として示されています。アニコム損保も、予防目的の去勢・避妊手術や症状のない歯石取り、契約開始前に発症した傷病は補償対象外と案内しています。

同じ歯科治療でも、歯周病の治療として行う処置は補償され、予防や美容目的なら対象外になるなど、治療目的によって判断が分かれる場合があります。

既往症がある場合は加入できる?

すでに治療中の病気や、過去に受診した病気がある場合でも、必ず加入できないとは限りません。

ただし、健康状態によっては次のような対応になることがあります。

・通常どおり加入できる ・特定の病気や部位を補償対象外として加入する ・追加の審査や診療情報が必要になる ・契約そのものを引き受けてもらえない

アニコム損保では、治療中や経過観察中の病気がある場合、特定の病気を補償対象外とする条件付き契約になる場合や、病気によっては契約できない場合があると案内しています。告知内容が事実と異なる場合、保険金が支払われなかったり、契約が解除されたりする可能性もあります。

申込み時には、過去の診療歴、薬の使用、検査結果などを正確に告知することが重要です。

待機期間も確認する

待機期間とは、保険契約が始まっても、一定期間中に発症した病気が補償されない期間です。

商品によって条件は異なり、アニコム損保の総合型商品では初年度に30日間の病気の待機期間があります。待機期間中に発症した病気は、期間終了後も対象外になると案内されています。

一方、FPCの一部商品では待機期間なしとされています。

契約時には次の三つの日付を区別して確認しましょう。

・申込日 ・保険契約の開始日 ・病気の補償が実際に始まる日

窓口精算と後日請求の違い

ペット保険の請求方法には、主に窓口精算と後日請求があります。

窓口精算

対応する動物病院で保険証などを提示し、補償分を差し引いた自己負担額だけを支払う方法です。

高額な診療費を一度全額用意する必要がなく、保険金請求の手間も少なくなります。アニコム損保やアイペットの対象商品では、提携する動物病院で窓口精算を利用できます。

後日請求

動物病院で診療費を全額支払い、診療明細書や領収書を使って保険会社へ請求する方法です。

利用できる動物病院が限定されにくい一方、保険金が振り込まれるまで診療費を立て替える必要があります。

窓口精算に対応した商品でも、非対応病院を利用した場合は後日請求になることがあります。

ペット保険を比較するチェック項目

保険料が安いかどうかだけでは、自分のペットに合う保険か判断できません。

比較項目確認する内容
現在の保険料月払い・年払いの金額
将来の保険料5歳、8歳、10歳、12歳以降の金額
補償範囲通院、入院、手術のどこまで対象か
補償割合30%、50%、70%、90%など
限度額1日、1回、年間の上限
免責金額少額診療でも利用できるか
対象外項目歯科、先天性疾患、予防費用など
待機期間病気とケガで開始日が異なるか
新規加入年齢何歳まで申し込めるか
継続条件終身継続できるか、更新時の条件
請求方法窓口精算、アプリ、郵送など

初年度の保険料だけでなく、高齢期まで継続した場合の合計保険料を試算することが大切です。

ペット保険の費用を抑える方法

補償割合を必要以上に高くしない

急な診療費の一部を貯蓄から支払えるなら、70%や90%ではなく、50%補償を選ぶことで月額を抑えられる可能性があります。

反対に、まとまった自己負担が難しい場合は、保険料が高くても補償割合の高いプランが合うことがあります。

入院・手術型を検討する

日常的な通院費は貯蓄で対応し、高額になりやすい入院・手術だけ保険で備える方法もあります。

ただし、慢性的な皮膚疾患や消化器疾患などで通院が続いた場合、通院費は原則として自己負担になります。

年払いを比較する

商品によっては、月払い12回分より年払いの方が総額を抑えられます。

例えば、FPCの公開料金では、4歳以下の小型犬・70%補償は月払い1,550円、年払い1万7,590円です。月払いを12回続けた1万8,600円より、年払いが1,010円低くなります。

ただし、途中で解約する可能性がある場合は、未経過分の返金条件も確認してください。

割引制度を確認する

保険会社によっては次のような割引を設けています。

・インターネット申込み割引 ・多頭契約割引 ・マイクロチップ割引 ・無事故継続割引 ・年払いによる割引

割引額だけでなく、通常保険料と補償内容を含めて比較しましょう。

ペット保険と貯蓄はどちらがよい?

ペット保険が必要かどうかは、飼い主の貯蓄額、ペットの年齢、健康状態、急な治療費を負担できるかによって変わります。

ペット保険を検討しやすい人貯蓄を中心に備えやすい人
急な高額治療費の負担が難しい治療費用として十分な資金を確保できる
通院費も含めて負担を安定させたい毎月一定額を確実に積み立てられる
若いうちから幅広く備えたい補償対象外の予防費用も含めて備えたい
治療方法を費用だけで制限したくない保険料上昇や請求手続きを避けたい

保険に加入しても、ワクチン、健康診断、補償限度額を超える治療費などに備えるため、一定のペット医療用貯蓄を用意しておくと安心です。

よくある質問

ペット保険は月いくらかかりますか?

公開料金例では、若い猫や小型犬の50~70%補償で月額約1,000~2,000円台から選べる商品があります。年齢、犬種、体格と補償割合によっては月5,000円以上となり、高齢の大型犬では1万円を超える例もあります。

70%補償なら自己負担は必ず30%ですか?

必ずしも30%だけとは限りません。補償対象外の診療費、免責金額、1日または年間の限度額を超えた部分は自己負担です。

ワクチンや健康診断も保険で支払われますか?

一般的には予防目的のワクチン、健康診断、避妊・去勢などは対象外です。病気の治療に必要な検査や手術として実施された場合は、商品や診療内容によって補償される可能性があります。

高齢の犬や猫でも加入できますか?

加入可能年齢は商品ごとに異なります。7歳前後までの商品がある一方、10歳を超えて新規加入できるプランや、入院・手術に限定したシニア向け商品もあります。

病気になってから加入できますか?

健康状態によっては加入できない場合や、その病気だけ補償対象外になる場合があります。病歴を隠して契約すると、保険金が支払われない可能性があるため、正確に告知してください。

保険料が安い商品を選べばよいですか?

保険料が安くても、通院が対象外、免責金額が高い、年間限度額が低いなどの条件がある場合があります。現在の保険料と将来の保険料、補償内容を同じ条件で比較することが重要です。

まとめ

ペット保険の費用は、若い犬や猫では月額1,000~3,000円前後から検討できる商品がありますが、年齢、犬種、体格、補償割合によって大きく変わります。高齢の大型犬や高補償プランでは、月額1万円を超える場合もあります。

比較するときは、月額保険料だけでなく、通院・入院・手術の補償範囲、1日・年間の限度額、免責金額、待機期間と既往症の扱いを確認してください。

また、現在の料金が安くても、高齢期に保険料が大きく上昇すれば長期間の負担は増えます。5歳、10歳、12歳以降の保険料を確認し、保険と医療費用の貯蓄を組み合わせながら、無理なく継続できるプランを選ぶことが重要です。